西日本一周をしたい男

ぼくの現状


 9月20日、気がついたら9月も3分の2が経過している弾丸東京帰省を名残惜しみ、西日本一周のために意気揚々と帰阪。素敵な夏休みが過ごせると思っていたのだが、現実は甘くもないようで
 所有していなかったリアキャリアとパニアバッグをアマゾンで購入去年の北海道旅行の際は、バッグがないことで大変な思いをした。しかし、このパニアバッグ購入が過ちだったとは思う余地があるはずもなく…


 ぼくの乗っている自転車『calamita due+』は、フレームの規格が他の一般的なロードバイクとは違うらしく、ミノウラ社の三点支点のリアキャリア(よく見かけるもの)がつけられない。もちろん、つけるための部品(リアエンドアダブターというものがある!)すらもつけられない。 

悲しい話だが、思えばこの自転車を購入するということが即ち、幾度となく続く敗戦の戦犯なのかと思う次第である 三点支点のキャリアがつけられないとなると、必然リアキャリアはシートポストのみで支える一点支点のもののみが対象となる。お手軽さでは圧倒的に一点支点のものをオススメするが、ぼくのように長期的に自転車で旅をする人は、絶対に三点支点のものを買ってつけるべきである。 

というのも、一点ではキャリア本体がぶれるのだ。特に、大量の荷物を積んだパニアが後ろにあると、自転車を漕ぐ際の遠心力で簡単に振られてしまう。 では振られると何がまずいのか。当たるのだ、パニアが後輪に。

 時は出発当日、一時間くらい走っている時に遡る。「チュイーン」明らかに何かがすれる音が聞こえるのだが、走行に問題は無いし気にしないでいた。

 時は知らない町の自転車屋、パンクの穴がチューブの側面に空いていることを発見する。普通、パンクをするなら横ではなく下、地面と接地する部分が空くものであるが。この時のぼくは、気にも留めなかった。

 時は二日目、走り始めてから一時間も経たずにパンク、パンクは昨晩直したばかりである。ようやく異変に気付く 自転車を降りてパニアを注目してみると、タイヤに触れたであろう布の部分が剥げ中のプラスチックの板がむき出しになっているのである。謎が解けた瞬間である。18時間のうちに起きた3回のパンクは、他ならぬぼくのせいであったのだ。

 1日目の夜、野宿の癖に夢を見るくらいには熟睡ができていた(北海道ではありえない)。その夢というのが悲惨なもので、この自転車旅行でタイヤが裂け途方に暮れるというものだった。起きたぼくは、HAHAと笑っていたが、ことの重大性に気付く。笑い事ではないのだ。日頃から夢の話はよくないと言っているが、今回ばかりは夢の話をさせてほしい。ていうより、夢であってくれ。

 とりあえずチューブを交換し、今日の算段を立てる。まずはリアキャリアの改造、パニアに触れられないようにしなければいけない。自転車がなるべく動かないよう直進を意識して走り続ける。20分ほどしてイオンを発見。昨晩の自転車屋発見といい、意外と運に恵まれている

 イオンでは荷造り紐と荷造りロープを購入、本当は針金が欲しかったのだが仕方ない。これで当面はしのげる、大きい町に出たらチューブを買おう。心が軽くなった。

 イオンを出て自転車を見たら、抜けている。後輪の空気が抜けている。天国と地獄、1分の攻防、すべての時間が無駄になった瞬間である。ぼくは帰阪を決意した

 あの時、仙台を目の前に引き下がったように岡山はもうすぐであった。状況は似ているが、そればかりではない。あの時と違うのは、ぼくが大人になってお金を持っているということ。引き下がれる意思があるということ。失う歯がもう無いということである

◎リザルト・なくしたもの:→お金 パニア+リアキャリア(6,500円)現地でのチューブ代金(1,400円) 工賃(500円←安かった!)荷造り紐等代(400円)帰りの電車賃(2,000円) 

今回の旅行にあたって、SPDペダルにしたりシューズ買ったりといろいろ出費は嵩んだが、あくまで一瞬で無駄になったものだけを抜粋→補給食入れのサイドバッグ(ぱかくんがくれたやつ)中にブラックサンダー×3、ようかん、夜間用蛍光ベルトが入っていたが、気づいたら無くなっていた。一番焦るやつである。兵庫県内で落としたと思うので、拾った方は是非お召し上がりくださいませ…(遠い目)→家の鍵キーケースから家の鍵だけ抜けてて笑った。午前10時には家の前に着いたのだが、結局その日一日中外にいた(2,000円で管理会社より購入)→輪行袋入れこれも、家ついて確認したら無くなっていた。つくづく無くす

・得たもの:経験

5年前

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